作・演出の倉持裕氏
作・演出の倉持裕氏

2020年10月14日 UP

【新国立劇場】フルオーディション企画・第4弾 『イロアセル』出演者オーディション

フルオーディション企画が始まって以来、初の現代劇。合格者には2021年11月の公演にご出演いただきます

【主催】新国立劇場

新国立劇場では、出演者すべてをオーディションで決定する公演企画の第4弾・演劇『イロアセル』の出演者オーディションを開催。11月11日までエントリーを受け付けている。

『イロアセル』は、ペンギンプルぺイルパイルズを旗揚げ・主宰し、『ワンマン・ショー』(2004年)で第48回岸田國士戯曲賞を受賞した倉持裕氏の作品。今回は倉持氏自身の演出となる。

主催者より☆
2021 / 2022シーズン演劇公演『イロアセル』(作・演出:倉持裕)の全キャストをオーディションにて募集します!

小川絵梨子芸術監督が、就任とともに打ち出した支柱の一つ、「演劇システムの実験と開拓」として、出演者すべてをオーディションで決定する公演の第4弾です。今回は2011年に新国立劇場に書き下ろされた『イロアセル』を、その作者でもある倉持裕が自ら演出いたします。

フルオーディション企画が始まって以来、初の現代劇です。2020年10月から12月にかけてオーディションを開催、合格者には21年11月の公演にご出演いただきます。

■演劇芸術監督・小川絵梨子より

 フルオーディションの第4弾となる今回は、初めて現代の作品となります。演出家として、そして劇作家として、倉持裕さんにご登場いただけることになりました。
 この『イロアセル』という作品は、以前に倉持さんが新国立劇場に書き下ろして下さった戯曲ですが、今こそ語られるべき物語でもあると思います。新型コロナウイルス感染症拡大という未曾有の事態が起こり、不安の続く日々の中で、人とのコミュニケーションのありがたさや大切さを改めて感じると同時に、その難しさも感じています。危機的な状況下では、誹謗中傷や暴言やどこかから借りて来ただけの正論など、人に対して不安や不快さを更に煽るような言葉が多く飛び交います。何かを伝えたり議論していくために意見を述べることと、相手のことを何も考えないまま自分の不満や苛立ちを主張することは全く違うものです。
 ネット社会化やコロナ禍において、対面をせずに言葉だけに頼るコミュニケーションが増えている今こそ、私たちの日常における言葉や発言のあり方を、もう一度見つめ直したいと考えています。その思いから、この度、『イロアセル』という作品を選ばせていただきました。初演時は鵜山仁さんが演出を担って下さいました本作を、今回は倉持さんご自身が演出して下さいます。
 どなたでも、この作品に出たいと思って下さった方は、是非ご応募下さい。作品に出たいと思って下さった方の中からの、役に合ったキャスティングと、何にも縛られず公平でのびのびとした稽古場からこそ、観客を魅了する作品が生まれると信じています。
 何卒よろしくお願い申し上げます。


■演出家・倉持裕より

 フルオーディションは長年の夢だったので、新国立劇場がそれに挑んだ第1弾『かもめ』は真っ先に観に行きました。すべての役にぴったり合った俳優が配されている、 期待通りのまっとうな舞台でした。
 相変わらずテレビも映画も演劇も、商業的であればあるほど、集客力のある俳優を一人でも多く確保しようと躍起になっています。もちろん利益第一に考えれば、それも間違ったやり方ではないでしょう。
 しかし、何事も偏ってはいけません。人気優先で、役に合うかどうかは二の次のキャスティングばかりでいいわけがない。
 まず役があり、その人物を演じるのに適した俳優を探す、あるいは俳優自身が演じたい役を見つけて来る、という内容優先の作品も、儲け主義の作品群に負けないぐらい存在しているべきです。そうでないと「“推し”が出てさえいれば中身はなんでもいい」というお客さん以外は誰も楽しめない作品だらけになってしまいます。
 今回演出する『イロアセル』は、2011年に僕が新国立劇場に書き下ろした戯曲です。
 とある島に暮らす住人達の声にはそれぞれ固有の色が付いていて、おかげで口を開けばすぐに発言者が特定されてしまう。ところがある日、住人達は声が無色透明になる場所を発見し……という、匿名性を手に入れたことによって豹変する人間達の物語です。
 はじめはまさか自分の戯曲を演出しようとは思っていなかったので、小川絵梨子芸術監督始めプロデューサー達からこれを勧められた時は驚きました。しかし、ネットを中心とした匿名による集団リンチや同調圧力は十年前より激化しているし、このコロナ禍、現実世界でもそうした風潮が露呈しています。そんな今、この作品を再演する意味は大きいと思い、選びました。
 応募する際は、登場人物の年齢設定に囚われ過ぎないようにお願いします。ご自分の年齢と開きがあっても「成立させられる」と踏んだら、迷わず希望して下さい。
 あと、冒頭で商業的キャスティングについて書きましたが、別に僕はそれに対抗して、「有名人を使わずにいい芝居を作ってやる」なんて意気込んでいるわけではありません。あなたが有名であろうとなかろうと、この芝居に出演したいと思って下さったなら、また、演じてみたい役が見つかったなら、どうぞご応募下さい。お待ちしております。


■公演概要
『イロアセル』
・作・演出:倉持裕
・日程:2021年11月~12月 公演予定
・稽古:2021年9月下旬稽古開始予定 於:新国立劇場内リハーサル室
・会場:新国立劇場 小劇場

■募集キャスト
男性役:6役
・囚人...20代後半~30代後半
・看守...55歳
・バイツ...37歳...町議会議員
・ポルポリ...60歳...株式会社プルプラン社長
・グウ...42歳...株式会社グウ電子社長
・エルデ...33歳...カンチェラ審査員
   
女性役:4役
・ナラ...31歳...前科のある女
・ネグロ...54歳...町長
・アズル...20歳...カンチェラ選手
・ライ...20歳...カンチェラ選手
*役の年齢設定に関わらず、「応募資格」に該当する方はどなたでもエントリー可能です。
*エントリーシートには、男性役は第3希望まで、女性役は第2希望までを、必ず明記してください。
*エントリーはどちらかのキャストグループのみ可です。併願はできません。
*台本は下記よりお読みいただけます。印刷不可。ブックマーク登録をしてお読みください。
『イロアセル』 https://c.logosware.com/wq6faq/LVRPf/r/index.html

■応募資格
下記条件をすべて満たしている方
・18歳~70歳の心身ともに健康な方。
・「選考の流れ」の項に明記されている期間の内、一次選考開催期間、二次選考開催期間中、最低でもそれぞれ4日間程度、および、三次選考のすべての期間に参加可能な方
・2021年9月下旬~12月中旬(予定)までの稽古・本番に参加可能な方


【方法】
◯郵送:必要事項を記入し、規定の写真を貼りつけたエントリーシート(所定用紙)、返送先住所・宛名を明記の上、84円切手を貼り付けた返信用封筒[長形3号(120×235mm)]を同封して郵送。

*エントリーシートは募集ページにてダウンロード。必ずA4サイズ2枚(片面印刷)で提出。ホチキス止め、クリップ止め等は不要
*三次選考の全日程参加が不可の場合は、エントリーシート内「特記事項」欄にその旨を明記すること


【宛先】
◯郵送:〒151-0071 
東京都渋谷区本町1-1-1
新国立劇場 制作部演劇 『イロアセル』オーディション係


【締切】11月11日必着

【問合せ】
E-mail:nntt_drama_audition_iroaseru2021@nntt.jac.go.jp
◯TEL:03-5352-5845
[平日11:00~18:00]
新国立劇場制作部 演劇『イロアセル』オーディション係
https://www.nntt.jac.go.jp/play/


【選考の流れ】
書類選考

・11月14日~11月17日
・選考結果は郵送にて11月18日に発送


一次選考=実技審査
(グループオーディション)
・11月30日~12月6日
・選考結果は12月7日までにメールにて連絡


二次選考=実技審査
(グループオーディション)
[A日程]2020年12月10日(木)~14日(月)
[B日程]2020年12月16日(水)~19日(土)
・選考結果は12月21日までにメールにて連絡
*[A][B]両日程から少なくとも2日ずつ、計4日の参加が必須
*選考次第で参加日程が増える場合あり


三次選考=実技審査
(ワークショップ・オーディション)
・12月23日~27日
*全日参加が望ましい


【合格後】演劇『イロアセル』稽古および本番に参加する。

【備考】注意事項等に関して、募集ページを確認すること。

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